≪ベートーヴェンが聴きたかったピアノ〜フォルテピアノとべヒシュタインを使って〜≫
7月9日、汐留べヒシュタイン・サロンにて、べヒシュタインとフォルテピアノそれぞれの音色が聴ける、菊地の演奏を交えた貴重なレクチャーが行われました。
日本ではフォルテピアノに触れられる機会があまりございませんが、この会はナビゲーター飯野明日香氏がフォルテピアノの魅力を広めたいというお気持ちから開催されました。(菊地による非公開特別レッスン 同時開催)
楽器それぞれの奏法の特徴・比較。菊地が取り上げましたベートーヴェンのピアノソナタと楽器の関係性についてなどのレクチャーがあり、お客様には菊地の奏でる音から、過去と現在という2つの空間を肌で感じていただけたことと思います。
また、自分の楽器を持ち運べないピアニストの“楽器との向き合い方”など、今回レポートのために聴講させていただきました私も改めて考えさせられる機会となりました。
どんな時代の、どんな状態のピアノであったとしても、常に弾き手が楽器に寄り添い、仲良くなろうという気持ちを持って向き合うことでピアノは答えてくれる。
出した音は取り返しのつかないものですが、例えどんな音が出てしまったとしても、それはその瞬間にしかできない音楽の可能性を見つけられるチャンスであるということ。
常に流れる時間の中で変化し続けるものがあり、それはベートーヴェン自身もそうであったようにその一瞬一瞬を“想像し続けること”で、様々な世界や可能性が広がるのだと、改めて実感いたしました。
そしてこのレクチャー以降、今まで以上に楽器から“人間らしさ”を感じられるようになりました!
ピティナ汐留ステップではかねてより、フォルテピアノに触れられる会が開催されており、今後も目が離せません!
今後はこのような公演レポートも掲載していきたいと思っております。
次回レポートをお楽しみに!(N.K)