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2017年5月22日(月)

《ピアノ・テクニック講座・第3弾 第1回レポート》

5月19日、朝日カルチャーセンターにて開催されたピアノ・テクニック講座は、おかげさまで第3弾をスタートいたしました。
・タッチの基本
・フィンガリングの奥義
・ペダリングの魔法
上記3つをセットに行ってきた本講座、これらのテーマで開催されるのはいよいよ最後となります。
今回のタッチの基本では、明日23日、カワイ表参道パウゼにて行われる、
菊地裕介ピアノリサイタル「ワルツが廻る」にむけて“ワルツのタッチ”などを中心に開催されました。
今回取り上げられた曲と、それぞれについて簡単にまとめてみました。

♪ リスト 忘れられたワルツ
「強拍か弱拍か、だけの問題ではない。
左は上下・右は左右に振れる“振り子の原理”を考える」

♪ ショパン エチュード
op.10-1「鍵盤の幅を感じてポジションをつかんだまま。指先の向きを考え、早くにターゲットをロックオンする」
op.10-12「アクセントやタイムラグとしなりについて」
※これは野球で、打つ→返ってくる重さ(反動)=タイミング(点)をつかむ という例えで説明されました。

♪ ベートーヴェン ピアノソナタ 28番 2楽章
「“タッチがタッチでなくてはいけない瞬間”を、ちゃんと思い浮かべなくては成功しない」

♪ ショパン スケルツォ 4番
「どこを辿って、どこへ着地するか。先々を想像すること」
動作と想像が常に幽体離脱するような感覚をもって。

♪ ラヴェル 高雅で感傷的なワルツ
「いかに着地の際に減速するか。バウンド力や反動をうまく利用する。
また、弱い音は作業に時間がかかる。それはタイミングを捉えるためであり、一定の時間観察する必要性があるということ。」

Q その時間内で何をするか。
それは重さを感じ、スピードを感じ、修正すればコントロールが可能であるということ。
Q はやくてなめらかな音はどう弾くか。
トリルが弾けないと長いパッセージは弾けない。ピアニッシモのトリルを練習する。

♪ 子犬のワルツ
「なぜ子供はトリルを上手に弾けないのか」
トリルは意識から外すことが大事であるということをお話しされました。
また、トリルや音階を弾くにあたっては、“鍵盤の可動域を知る”ことに繋がると再度説明がありました。

☆今回キーワードとなった言葉は次の通りです。
ボウイング/拍感/フレージング/伝わる瞬間「音をmeetする」/ダブルエスケープメントとハーフタッチ

・並んでいる弦を連続してとっていくという意味で、弦楽器とピアノはよく似ているため弦楽器をよく観察する。
・バレエを観に行く(つま先と指先、感覚に似たものがあるということ)
・世の中に溢れる色々な感覚を興味を持ってよく観察する。(空気圧ポンプと油圧式ポンプの違いは?等)
その人にとって何がピアノに生きてくるかわからない。
知ろうとすることでその感触が、ピアノを弾くその一瞬に応用できるはずであると、まとめられました。

☆6月の第3弾 第2・3回と、7月からの新シリーズもぜひご期待下さいませ!
皆様のお悩みが解決するかもしれません。
詳細はこちら
・第2回 6月2日(金)
詳細
・第3回 6月30日(金)
詳細

本テーマの探求は、“終わり”のないものではありますが、こちらで扱うのは最後となります。質疑応答の時間もございます。ご受講者様とディスカッションしながら進めますので、初めてのかたもこの機会をお見逃しなく!
※ 次回 6月2日で取り扱う曲目につきましては、前日までにSNSで告知をさせていただきます。
楽譜をお持ちいただけますと、より一層わかりやすくご受講いただけることと存じます。

また、今回の講座内では、練習と分析を繰り返していく中で“練習の分析”ができていないのではないかと菊地が申しましたが、
次回テクニック新シリーズではまさに“練習の分析”がテーマといえる講座になりますのでご期待下さいませ!
詳細はこちら

そして……!!

明日はショパン・フェスティバル2017 in 表参道
菊地裕介ピアノリサイタル「ワルツが廻る」です!
開場 18:30 開演19:00
会場、カワイ表参道パウゼにて、皆様のご来場をお待ちしております!
詳細
(N.K)